浜松町の「ガムラングループ・ランバンサリ」スタジオ(港区浜松町2、TEL 03-5300-6361)で9月23日、「第5回 Klenengan in 浜松町 ジャワガムランの古典曲をじっくり楽しもう!」が開催され約30人が訪れた。
「ガムラン」はインドネシア中部ジャワ島の伝統的なスタイルの楽器でさまざまな種類の青銅打楽器が中心。装飾が施された美しい楽器がそろった様子は圧巻で、葛飾区から訪れたという小学生の伊坂のはらちゃん・花ちゃん姉妹は「楽器にびっくりした。形が面白い」といい、母親の直子さんも「鐘の中に入っているような不思議な音だと思う」と話した。
以前町田市で行われたバティック展でもガムランが演奏されており、興味を持ったという厚木市の野沢恭子さんは「また聴きたいと思ってインターネットで探してここに来た。ゆったりした音がいいと思う」。一緒に来ていた小学生の森太郎くんは「音がきれい」と目を輝かせた。
ガムランを演奏する知人に同行して来たというサイトウさんは「初めて聴いたときは抵抗を感じたが、何か癒される感じがする。現地に行くと、お寺のような場所で野外演奏が行われていて自由に聴いて出入りできるのが面白いと思った」と感想を述べた。
曲の前後には「パテタン」と呼ばれる主要な楽器のみで余韻をひくようなパートがあり、「パテタンに心ひかれるという人が多い。かつてパリの万博でガムランが紹介された時にも、翌日の新聞にこのたゆたうような自由なリズムで奏でられるパテタンの部分が絶賛された。若き日のドビュッシーやラベルも万博でガムランを聞いて感銘を受け、その後の作品に大きな影響を与えたと言われている。最近は音楽療法の分野でも注目されている。『ゴング』という楽器は特に音の波が強いので耳の聞こえない人でも音を感じることができ、そのためのワークショップも開かれるなど、さまざまな形でガムランが広がっている」と担当の村上圭子さん。
演奏の合間には訪れた人が実際に楽器演奏を体験する場面もあり、子どもたちも「楽器は何でできているのですか?」などの質問を行い、最初はこわごわながらも好奇心旺盛に楽器を楽しんでいた。
同グループは10月25日に上野公園の水上音楽堂で、11月8日に大倉集古館(虎ノ門2)で「インドネシア更紗展」会期中の演奏も予定している。