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虎ノ門の西久保八幡神社で4年ぶり神幸祭 戦後3度目の本社神輿

2017年開催時の宮入りの様子

2017年開催時の宮入りの様子

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 東京メトロ神谷町駅近くの西久保八幡神社(港区虎ノ門5)で8月11日、「御本社神輿(みこし)神幸祭」が行われる。

御本社神輿神幸祭

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 創建から約千年の歴史を誇るという同神社は、関ヶ原の戦の際に徳川秀忠の継室・崇源院(すうげんいん)が戦勝と安全を祈願し、報賽(ほうさい)として社殿が造営されたいわれを持つ。社殿は火災や戦災で焼失を繰り返し、1953(昭和28)年に復興。2021(令和3)年に、御造替により現在の姿となった。

 江戸時代から行われている同祭は、1838年刊行の「東都歳時記」に「毎年神輿産子の町を渡し、 西久保大通りへ御旅所(おたびしょ)を儲(もう)けて十三日より御旅出(おたびで)あり。今日放生会(ほうじょうえ)をなす。町々より隔年踊りねりものを出す事、丑(うし)卯(う)巳(み)未(ひつじ)酉(とり)亥(い)の年なり。神輿渡御(みこしとぎょ)の道筋並びに産子の町名は後輯(こうしゅう)に詳(つまびらか)にすべし」との記載がある。

 その後、戦災でみこしを焼失。2015(平成27)年、戦後70年を節目にみこしを復興し、2017(平成29)年に戦後初となる本社みこしの神幸祭を73年ぶりに開催したが、2019年に戦後2度目の同祭を開催した後、コロナ禍で中止していた。今回は4年ぶりの開催となる。

 当日は10時に同神社で発輿(はつよ)式を行い、10時20分から台車に乗せてみこし巡行を行う。境内では10日~12日、盆踊りや模擬店出店を行う。

 宮司の多田光武さんは「御大礼奉祝の令和元年以来4年ぶりとなるが、その間には当社御造替事業も完了した。虎ノ門地域では再開発事業が今後も予定されているが、御神霊の巡幸は氏子の安寧(あんねい)とますますの発展を祈願するとともに、コロナ禍で疲弊した人々にも活力を与えてくれることだと信じている」と話す。

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