インテリア雑貨の輸入・販売などを手掛けるメトロポリタンギャラリー(港区新橋6)が1月24日、運営する店舗「メトロクス」(同)を中心に「もの作り」で東北の被災地を支援する「モノのちからプロジェクト」を立ち上げた。
第1弾として同日、南部鉄器の老舗「釜定」(岩手県盛岡市)とセラミックジャパン(愛知県瀬戸市)と合同で、岩手県の「いわて学びのサポート」を創立。関連商品の売り上げの一部を、東日本大震災で親を失った子どもたちが社会人になるまでの支援を行う岩手県の基金「いわての学び希望基金」へ寄付する。
対象商品は、釜定が1960年代に生産していた「陶鉄器」を復刻したもの。陶鉄器はふた部分が南部鉄器、本体がセラミック製で、香炉や花器などに使うことを想定した商品。釜定と同社は震災以前から取引があり、震災後は「何かできないか」と協議を重ねてきたという。釜定の工房自体の被害は大きくなく、今回の商品作りが実現した。
第2弾では、段ボール製のスツールと、同子ども用のテーブルと椅子のセットを東北各地の幼稚園や保育園に届けることを計画する。段ボール製家具は、100歳の現役デザイナー・渡辺力さんの作品。2月末より、フェイスブックで展開予定。
同社広報担当の谷俊介さんは「今後の支援の状況や寄付金の報告などはウェブで公開していく。試行錯誤しているが、今後はフェイスブックを中心に活動することを検討している」と話す。支援対象となる商品は、新橋と札幌のメトロクスの実店舗とオンラインショップで扱う。