寺カフェ「神谷町オープンテラス」、運営開始-6年目迎え地域に定着

オープンテラスに立つ店長の木原さん。和菓子は季節と天気に合わせ、僧侶がその日に手作りする

オープンテラスに立つ店長の木原さん。和菓子は季節と天気に合わせ、僧侶がその日に手作りする

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 神谷町の光明寺境内を開放し、飲み物や和菓子を提供する寺カフェ「神谷町オープンテラス」(港区虎ノ門3)が6月より、今期の活動をスタートした。寺カフェの運営は今年で6年目。

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 同寺カフェは、境内を弁当や飲み物などを自由に持ち込めるオープンスペースとして一般に開放しているもの。「境内を開放することで誰もが気軽に立ち寄り、寺に親しむことのできる憩いの場となれば」(同寺)と2005年5月にスタート。以来、毎年春から秋にかけて行い、近隣の在勤者などを中心に親しまれている。

 本堂の目の前に広がる吹き抜けの境内にはテーブル、いす、ソファなど30席を用意。寺で提供するカフェメニューは要予約で、ほうじ茶とコーヒー、同寺僧侶による手作りの和菓子を用意する。これらのメニューはすべて「おもてなし」のため、料金設定はしておらず、利用客には「感謝の気持ちを込めて合掌とともにお焼香をお願いしている」という。

 同寺カフェは例年4月ごろから開くが、今年は気温が低かったことなどもあり、何度かのプレオープンを経て6月に正式オープンとなった。6年目を迎え常連客も増加。同寺に立ち寄り、「まだなの?」と開始を待ちわびる声もあったという。

 1日の来客数は平均70~80人。墓参りに訪れた檀家が友人や親せきを連れて利用したり、近隣住人や在勤者が集う中で客同士の交流が生まれたりするなど、「地域のコミュニティーとしての役割も担うようになった」。4月には同テラスのツイッターアカウント(@oteracafe)も開設、さまざまな情報発信も行っている。

 店長の木原さんは「活動は楽しみでもあるし、使命のようなものも感じている」と話す。「ここに来ることで心が安らいだり、ここでなければ出会えない人もいたりする。『店』だと客とスタッフといった固定された人間関係だが、ここでは肩書などの垣根のない緩やかな人間関係を築くことができる。そうした体験ができる場としてずっと続けていきたい」とも。

 開場時間は9時~17時。スタッフが常駐するのは水曜・ 金曜で、飲み物や和菓子の提供は11時~14時(予約制、1グループに付き4人まで)。土曜・日曜・祝日休業。仏事などによる臨時休業あり。喫煙可。

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