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汐留ミュージアムで視覚障がい者向け実証実験 東京五輪を見据え

鑑賞体験の様子

鑑賞体験の様子

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 パナソニック 汐留ミュージアム(港区東新橋1、TEL 03-5777-8600)で2月18日、位置情報を使った視覚障がい者向け鑑賞ガイドサービスの実証実験が行われた。

実験で使用した骨伝導ヘッドフォン

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 同ミュージアムは、パナソニック 東京汐留ビルの4階にあり、フランスを代表する画家ジョルジュ・ルオーの油彩や版画作品を展示している。

 同実験は、あらかじめ用意された鑑賞ガイド端末を利用し、開催中の特別展「マティスとルオー展」の中から8点の作品を対象として検証。作品に近づくと自動的に端末が振動し、端末上の操作ボタンを押すことで、視覚障がい者向けに制作された音声コンテンツが再生される仕組みとなっている。同ミュージアム広報の倉澤敏郎さんは「これまでさまざまな企画展や文化イベントを開催しているが、このような実証実験を行うのは初めての試み」と話す。

 鑑賞後は、主催者と参加者との間で振り返りの座談会が行われ、参加者は思い思いの感想を口にしていた。コンテンツ制作には任意団体「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」と音声ガイドを制作した「アートアンドパート」(渋谷区)が協力した。

 同実験を企画、推進したパナソニックの飯田倫子さんは「参加者からガイドサービスの良い点、改善すべき点など、貴重な意見を多くもらった。2020年に向け社会的課題に取り組んでいるが、今回の実証実験はその第一歩という位置付け。文化鑑賞をはじめ、世の中に役立つものを提案していきたい」と意気込みを話す。

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