試写会イベントで山田洋次監督トークショー、次回作の構想も

試写会イベントの一環で山田洋次監督トークショー、筑紫さんの代わりに草野キャスターも

試写会イベントの一環で山田洋次監督トークショー、筑紫さんの代わりに草野キャスターも

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 イイノホール(千代田区内幸町2)で8月7日、「GTFトーキョーシネマショー2007」の開幕イベントが開催され、山田洋次監督や草野満代さんらによるトークショーが行われた。

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 GTF(グレータートウキョウフェスティバル)は、「東京近県の夏をもっと元気に!」を趣旨に掲げ2002年から行われているプロジェクト。トークショーは、国内の映画配給会社12社がこれから上映する映画を事前募集で選ばれた1万人に試写する「GTFトーキョーシネマショー2007」イベントの一環。

 トークショーは、タレントの小林麻央さんへの「映画大使任命式」を皮切りに、映画好きで知られるキャスターの筑紫哲也さんによる1年間に上映された優れた邦題映画を表彰する「筑紫賞:ゴールデンタイトル・アワード」の授与式に続いて行われた。

 登壇者は、80作品目となる新作映画「母べえ」の公開を来年に控えた山田洋次監督、病気療養中の筑紫哲也さんに代わり司会進行を務めたキャスターの草野満代さん、「母べえ」原作者で黒澤明監督映画のスクリプターを担当してきた野上照代さん。

 山田監督の「奇数の数字(七人の侍)や、濁音(ゴジラ)を使った映画タイトルはヒットする」など、各人のタイトルに対する考えからスタートしたトークショーは、新作「母べえ」撮影にあたって山田監督と野上さんとのエピソードなどで始終盛り上がった。現在の映画界の問題点に話題が移ると「映画界の分岐点は、撮影所がなくなったこと。僕たちは、働きながら学校では教わらない映画の作り方を体で学べた。これは映画製作の手法が手作業からパソコン作業に移った=人材育成のシステムが変わったということでもある」と話していた。昨今流行の日本映画について、「一時ヒットしても、永く万人に愛される映画が少ない。才能の消費のようで人材が育たない。これは映画界のみではなく他の職種でも同じ。20年、30年先これからの日本を支える人材育成は日本にとって重要。新たな育成プログラムの作成が必要だ」(同)とも。最後に次回作の構想について、「社会問題となっているニートやフリーターの問題をコメディーとしてとらえることに興味を持っている」(山田監督)と話していた。

 「GTFトーキョーシネマショー2007」開催は8月12日まで。

グレータートウキョウフェスティバル

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