放鷹術出演予定のハヤブサ、迷子に-電通ビル居住大ハヤブサに追われ

3号が所属している諏訪流放鷹術保存会のハヤブサ。色柄は似ているという

3号が所属している諏訪流放鷹術保存会のハヤブサ。色柄は似ているという

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 浜離宮恩賜庭園の名物正月イベント「ハヤブサの急降下」に出演予定だったハヤブサ「3号」が迷子となり、同イベントが中止になったことがわかった。飼い主が捜しているが、まだ目撃情報はない。

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 「ハヤブサの急降下」は、電通ビルの屋上から浜離宮恩賜庭園へ高速で舞い降りるもの。3号は昨年12月26日のリハーサルで電通ビルから飛び立ったところ、同ビルをねぐらにしている雌の大ハヤブサに追われて戻ることができなくなった。飼い主のタゴモリさんによると、「尾羽に付けた『鈴板(すずいた=迷子札)』の発信機を大ハヤブサに蹴られ、電池が外れてしまったようだ」という。

 3号は雌で、生後1年未満の「若(わか)」。自分で獲物を捕ることは「恐らくできない」(タゴモリさん)といい、体力低下が気遣われる。行動範囲は半径2~3キロとみられ、逃げた方向は北西であることから「六本木辺りにいるかもしれない」(同)という。高層ビルやマンションなどのベランダの手すりなどにとまっていることが多いという。

 ハヤブサは冬になるとロシアの極東の方から日本に渡ってすみ着き、3月ごろ再び故郷へ戻る。ワシやタカに比べ、スピードとスタミナがあるのが特徴。「ハヤブサにとって高層ビルは岩場に相当し、電通ビルなどはカモや鳥が多い浜離宮に隣接する格好のすみか」という。狩りをするには猛スピードを出せるだけの高さが必要で、高層ビルは「自然界にもなかなかない最高のロケーション」とも。

 3号はカラスより小さく見える30センチ程度の大きさ。足環と尾羽に白い鈴板が付いており、「双眼鏡なら確認できる」という。鈴板には電話番号のほか、片仮名で「タゴモリ」と記載されている。飼い主の姿を見つければ飛んで来るため、「目撃情報があれば現場に駆け付ける」とタゴモリさん。弱るとカラスに集団で襲われることが懸念され、タゴモリさんは「早く見つけてやりたい」と願う。

 情報提供は「新橋経済新聞を見た」と伝え、タゴモリさん(TEL 0428-78-7187)まで。

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