新橋SL広場で「電王戦」大盤解説会-米長永世棋聖、コンピューターに敗れる

寒さに耐えながら解説を聞き入る将棋ファン。「最近はコンピューターが優秀で勝つことが難しくなっている」(西尾六段)という。

寒さに耐えながら解説を聞き入る将棋ファン。「最近はコンピューターが優秀で勝つことが難しくなっている」(西尾六段)という。

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 新橋駅前SL広場で1月14日、「第1回電王戦」の大盤解説会が行われた。

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 大盤解説会は対局の中継を見ながら大盤上の駒を動かしリアルタイムで解説していくもので、この日は日本将棋連盟会長の米長邦雄永世棋聖と将棋対局ソフト「ボンクラーズ」が対局した第1回電王戦の模様を、飯塚裕紀七段と西尾明六段が解説。ボンクラーズは伊藤英紀さん(富士通研究所)が開発し、コンピュータ将棋協会主催の「第21回世界コンピュータ将棋選手権」で優勝している。

 広場の温度計が7度を表示する中、解説が始まる11時が近づくにつれて熱心な将棋ファンがステージ前に集合。解説開始から30分が過ぎたころにはステージを囲むように50人ほどの人垣ができ、その後も入れ替わり立ち替わり常時100人ほどの観客を集めた。

 対局はニコニコ生放送でも生中継され、14時~14時25分、15時30分~45分、17時~17時30分の3回、新橋駅前ビジョンでも映像を中継。その度に観客はビジョンを食い入るように見ていた。

 対局は、中盤までは米長永世棋聖が優勢に進めるも、隙を突かれて形勢はボンクラーズ優勢に。17時14分、駅前ビジョンに中継映像が映し出される中で米長永世棋聖がボンクラーズに敗れると、観客は落胆した雰囲気をにじませた。「対戦相手がコンピューターということで、米長永世棋聖を応援してくれる人が多かったようだ」と日本将棋連盟の草留さん。

 対局後、2013年に開催される電王戦第2回戦は、プロ棋5人とコンピューター5チームによる5局一斉開催になると発表。開催時期は未定だが、「次回の電王戦も、この場所で大盤解説会を行えれば」と草留さん。

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